続・ドラえもん

・大魔境

 南米にヘビスモーカーズフォレストと呼ばれる、万年霧に包まれた山岳地帯があり、そこでは猿の代わりに犬が進化した世界になっているという、なにこの、なに。文明もそこそこ発達していて、火薬どころかプロペラで飛ぶ船サイズの戦闘機みたいなものまで。しかしその中でも巨神兵の技術レベルは異常なので、おそらくどこぞの未来人がイタズラして後始末してないだけだと思った。内部では王国ができており、王と王子を亡きものにして大臣が王権獲得してヒャッハーしようとしてたけどドラちゃんたちのせいでたぶん死刑に。南無。王権神授性ほど恐ろしいものはない。優秀な王の元では君主政治は本当に素晴らしいものだが、愚鈍な王に代替わりした時のために議会を作るべきって提督が言ってた。まあそんなことより、宇宙開拓史もそうだけど、この頃の小動物の可愛らしさは異常。チャーミーとかチッポとか即もふる。もふるで思い出したが、大臣が逃げる際に王子の婚約者をさらっていこうとしていたのですが、あれは人質にするつもりだったのか、それともロリコンだったのか。


 大魔境といえば、5人×2=10人の理屈が強烈ですが、バックトゥザフューチャー観たことある人は必ずひっかかったのでは。自分と会ってしまっていいのか、と。なかなかどうして、これはけっこう変なひっかかりを起こしてしまっていて、時間移動者のことを考えようとすると当然のように自分に会ってはいけないことにしてしまう。幼い時分に観たものってのは意外に深い部分で覚えているものだなとかそんな話。あと序盤で「この地球に前人未踏の魔境・秘境はもうないのだ!」みたいなことをジャイアンスネ夫が言うのですが、これも大昔に考えた時があって、やはり俺の50%くらいはドラえもんで出来ているのかもしれない。まあそんなことをぼんやりと考えてしまう程度に、大魔境は面白くなかった。

 そういえば、長編シリーズの最初のほうはしずかちゃんが、「のび太くん」「タケシくん」「スネ夫くん」と呼んでいて少し新鮮な気分。“さん”をつけろよフロ担当!